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zoom RSS 新雪の稲倉岳で今季初滑り

<<   作成日時 : 2010/01/15 23:11   >>

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稲倉岳 横岡〜西カール往復


2010/01/11 曇り

林道終点 9:10 → 七曲下 9:26 → 稲倉神社 10:03 → 1440m撤退 12:04

下山開始 12:14 → 稲倉神社 13:00〜13:15 → 林道終点 13:34


 2009-10年のシーズンインは、地元のスキー場開きの日であった。寒気の到来によりいきなりトップシーズン並みの積雪量と雪質に歓喜し、今年より始めた皮靴で滑ってはリフトに直行を繰り返していたら、足のかかとの皮がめくれていた。その後暫く治るまで静養した後、二回目も同じスキー場にて皮靴での滑りをひたすら練習し、最後にゲレンデトップよりステップソールで小一時間程散策。二回目には新しい靴も足に馴染み、靴擦れも起きなくなった。そして本格的な始動は、そろそろ滑れる位に雪が積もっていると思われた稲倉岳においてだった。
 稲倉岳に向かう途中、雲の隙間から時折太陽が顔を覗かせ期待が高まる。いつもの除雪終了地点に到着すると車が2台止まっていて、既に出発された後だった。スタート地点から新雪が降り積もっていて、二人のトレースが林道の奥へと伸びていた。今回はプラブーツとセミファットの板にてシール登行を開始する。トレースを有難く辿らせて頂く。山に行くのは太平山以来で、2カ月以上のブランクがあったのに、いつものペースで進んでしまいすぐ息が上がり気味になる。それからはペースを落として進む。七曲の最初のトラバース地点ではまだ雪が固まっていなく、トレースを辿ってもずり落ちそうになった。
 九十九折りの所では、トレースがつけられて登りやすかったので、今回はショートカットなしで道なりに登った。七曲の上部に出て、稲倉岳の山頂が見える地点に来たのだが、残念ながら山頂付近は雲に隠れていた。鉾立のセンターは良く見えていた。先行者の姿は通常ルート上には見つけられなかった。稲倉神社ルートの分岐まで来ると、嬉しい事に、今回進む予定であった神社ルートの方にトレースがついていた。
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 雪に埋まった鳥居の横をすり抜け、樹林帯の中をトレースを辿って行くと、先行者が立ち止まって携帯電話で話されていた。
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 一緒にいた人は、以前千蛇谷で一緒になった事がある「山行粗描」のホームページの管理人さんであった。このブログも見て頂いていると聞き、嬉しいやら恥ずかしくなった。トレースのお礼を述べ先に進むと、今までの楽々ハイクから一転、急傾斜のラッセルに早くも足取りが遅くなった。さらに、このコースを通るのは始めてであったため、ルートの取り方を全く分かっていなかった。GPSの地図を参照しながら実際の地形を見て、感を頼りにルートをとった。先行して少し先に進んでから後ろを振り向くと、二人の姿は無く着いて来ている様子もなかったので、コース取りを間違えたのではと不安になったが、先に進むしかなかった。
 進行方向に丁度太陽が見え、サングラスをしていても眩しかった。まだ若い木々が多く樹間が余り広くないので、帰りの滑りは楽しめないだろうと思っていたら、途中で開けた斜面があった。さらに高度を上げていくと、森林限界に近づき開けてきた。樹林帯から出ると風が出てきて急に寒くなったのでジャケットを着る。手の指先も冷たくなった。振り返ると、雪の華がきれいだった。
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 灌木帯を雪面から露出している枝を避けながら先に進むと、鉾立が再び見え、西カールも確認出来るようになった。トラバース気味に進んで、西カールに向かった。
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 森林限界を超え西カールに到着すると、風が遮られ寒さが和らぐと、指先も温まってきた。カールの上部は雲で隠れて見えていなかった。新雪が積もっていて登りやすかったので、後で滑り下りてくるのが楽しみだった。森林限界を過ぎてかなり登ってきていたので、開けている下の方を見ても人の姿はなかった。二人は別のコースを登っているものと思った。段々とホワイトアウトに近い状態になってきた。途中まで眩しい位の状況にあったため、軽い雪目のような症状になっていて、周りが見え辛かった。だが、下を見ると下の景色は見えていたので、滑る時は支障がないと判断し、またカールの内側を進めばミスコースをする事はないので、行ける所まで進むことにした。カールの上部に到着すると、山頂までは東方向に緩やかな斜面を登ればいいだけだったのだが、そこから風が出てきて雪質が変化した。新雪は飛ばされ、ガリガリのバーンがむき出しになっていた。スキークランポンはまだ効くようだったので、登れない訳では無かったが、滑りには不向きなバーンだったので、今回はここで引き返すことに決めた。
 シールを剥がそうと、ザックの中を探したのだが、チートシートが見当たらず忘れてきてしまっていた事に気付いた。ここまで来て板が走らず面白くないシール滑降は悲しすぎる。かといって下手にシールを仕舞って粘着面を駄目にしてしまうのはもっと嫌だった。何かいい方法がないかと思案した後、いつも持ち歩いていた大きくてやや厚みのあるビニール袋をチートシートの代用品とした。
 解決策を見出し安堵出来たのもつかの間、次はビンディングのレバーが歩行モードから滑走モードに切り替わらないという問題が待ち構えていた。昨年も同じく稲倉岳でビンディングが切り替わらなかった事があり、同じ轍は踏まないようその対処法は考えていた。細いマイナスドライバーでビンディングのスライドする部分に挟まっている雪を掻きだし、レバーだけを動かそうとしては壊れるので、レバーと一緒にスライドする部品も動く方向に押してやるとなんとか切り替える事が出来た。それでも、片足だけは途中でレバーが止まり、完全にはロック出来なかった。それでも一応ロック出来ているようなので、そのまま滑り降りることにした。このビンディングにしてから、登りは楽になって申し分ないのだが、厳冬期の使用にはレバーが切り替わらないという難がある。
 厚手の手袋をしたままでは細かい作業が出来ず、薄手の手袋で長時間作業していたため、せっかく温まっていた指先がまた冷たくなっていた。やっと滑る準備は整ったのだが、雪面が良く分からず、かすかに確認出来るトレースを辿って、高度を下げていくしかなかった。しかし斜面が上っているのか下っているかさえも分からず、下っているつもりで実際は上っていて、転ばないで下りるのも大変だった。下山を開始をして間もなく、下の方でガスの中に人影が見えた時は不安だった気持ちが和らいだ。目標物が見えたので、目がけて下りていくと、登りで一緒になった方達であった。先行した後、一旦別のルートで滑りに向く斜面を物色されながら登られて来られたそうだが、途中からトレースに合流し、そこからはトレースを辿って来られたとのことだった。山頂には登らず途中で雪質が変わった所で引き返してきた事を伝えた。もう少し先まで登られるという事なので、そこで別れた。その頃よりガスが薄くなっていて、雪面が見えるようになっていた。また今までの一人でつけたトレースより3人でつけたトレースがくっきりと残っていて、それを辿って普通に滑られるようになっていた。
 気持ち良く西カールを滑られたのはほんの少しだけであった。西カールから逸れトラバース気味に下るだけの斜面も、浮遊感があって板も走り、スピードが乗り楽しかった。樹林帯まで戻ってきた時には、登りの時より天候が崩れ下界が霞んで見えた。
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 樹間の狭い樹林帯の中では、雪が深いせいかスピードが適度に抑えられてコントロールしやすかった。スピードをセーブして下らなくても良く、狭い樹間をすり抜けるテクニカルなコースで十分楽しかった。滑っている途中で片足に違和感が走ったので、すぐ止まってビンディングを確かめると、ロックが外れていた。ロックしないで滑った場合、ヒンジの部分の耐久性は弱そうなので、不完全なロックのままで滑るのは危険だった。その頃には標高も低くなっていたので、山頂付近のような寒さはなく、もう一度マイナスドライバーで雪を掻きだしてから切り替えてみたら、完全にロックする事が出来た。
 稲倉神社まで戻ってきたら、通常ルートに向かったトレースがつけられていた。板が走る絶好のコンディションでの滑りが余りにも楽しかったので、まだ時間も早かったため、オープンバーンの多い通常コースも滑りたくなった。登り前にまずはお腹を満たしてからと、二ノ滝の回に紹介した冷めにくいステンボトルのお湯でカップ麺を作る。自宅で熱湯を入れてから5時間、山頂付近では氷点下の環境にあったにも関わらず、大きな具ではやや芯が残っていたが、麺は完全に戻っており、厳冬期でも十分な保温力がある事が分かった。
 暖かい食事ですっかり体も温まり、もう一滑りを楽しむために登り始めようと、シールを大きなビニール袋から剥がそうとしたら、ビリビリとビニールが破れた時点で、登り返すのを諦めた。稲倉神社からは平坦な道が多いが、トレースを滑ると板がよく滑った。七曲をショートカットして最後の滑りを楽しんでから林道を戻った。林道も板が滑り楽に戻れた。チートシートは車の中にあったので、すぐにビニール袋から剥がして、すぐにチートシートに張りかえた。

 ゲレンデでの滑りの練習も十分楽しかったのだが、やはりバックカントリーは別物であった。新雪に板が走りもっと滑りたかったのだが、チートシートを忘れたのは痛かった。ビンディングの切り替えももっとよい対処法を模索しないといけない。2か月のブランクがあったものの、トレースを利用させて頂いて、山頂付近まで到達出来た。「山行粗描」の管理人さんに感謝!

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
こんなに素敵な空間があったなんて^^ 八甲田ONLYだった私。。←目からうろこ^^:: 鳥海山へどんどんでかけてみよおっと・・・これからも素敵な情報たのしみにしておりまっす
白神杜撰会
2010/01/17 12:45
>白神社撰会さん
コメントありがとうございます。
八甲田の方が軽い雪質だと思いますが、
降雪の後でしたら深雪の滑りも楽しめます。
八甲田と違って人が余り入っていませんので、
トレースがないと初めての人はルートが分かりづらいと思います。
一般的なルートには所々でピンクのテープがマーキングされてますが、
今回の神社ルートにはついてませんでした。
ルートが分からなくても、GPSでログを取りながら登って、
トラックバックしながら滑ってきても楽しめますが、
ただ、今年の積雪量は例年よりも少ないですので、
下藪が出て滑りづらい所があります。
管理人
2010/01/17 18:27
お久しぶり、本荘山の会事務局兼管理人今野です。
 先週「東北の山〜鳥海山」さんに会ったよと、「山行素描」の管理人コダマッチが教えてくれました。
 本日、横岡林道終点で、「この車!」と紺色ジムを見つけた、コダマッチがまたも教えてくれました。窓の隙間に名刺をはさもうと思ったのですが、隙間はありませんでした。(残念)
 七曲を登り切った平地で、「あそこ」と7〜800m付近のノーマルコースを登る登る人影を見つけた仲間が教えてくれましたが、私には見えませんでした。
 帰りにすれ違うかなとも思いましたが、我々が大きく東側にコースアウトしてしまいました。GPS・地図・コンパスを駆使して谷櫃滝の手前、地図上「櫃」という文字の辺りからノーマルルートに戻りましたが、14:50にはもう紺色ジムはありませんでした。
 「誰なんだろう」「高校かどこかで山岳部のような活動をしてきた方なんだろうか」、などと頭の中には???が飛び交っています。

 単独山行が性に合っているということだと察していますが、一度、メールを頂けませんか。決して入会の誘いはしませんから。
 7ko-zan*mail.goo.ne.jp もちろん*→@です。

 なお、車の色などに言及しているこの書込は削除されてもかまいません。
こんたろう
2010/01/17 22:52
早速のナビありがとうございました
GPS等皆無の・・目視による動物的行動型^^;;なので、お天道様頼み(杜撰)^^   今後の情報たのしみにいたしておりまっす・・万助小屋〜笙ガ岳は今時期は無理なんでしょうか・・酒田方面から眺めた斜面がすごく魅惑的だったこと急におもいだしました^^;;
白神杜撰会
2010/01/18 11:29
>こんたろうさん
翌週は、ニアミスだったようですね。三面ルートや太平山での一件以来、
車の窓は閉め切っていました。
メールの件ですが、失敗談のような非常に恥ずかしい事までブログに書いてますので、素性を出来れば明かしたくないものですから、大変申し訳ないのですが、ここで書ける範囲でお答えさせて頂きますと、山岳部や、サークル、山の会等に所属した事はありません。

>白神杜撰会さん
今の時季ですと稲倉岳に登る人も少ないし、天候が安定していないので、3月辺りの天候が安定した頃がお勧めです。その頃には人が多いようです。4月には標高が低い所では雪が消え始めてしまうので、あまり遅い時季に行かれる時は注意して下さい。
万助小屋〜笙ヶ岳方面について明るくないのですが、冬場は除雪されていないと思われ、万助小屋までのアプローチが長くなるのではないでしょうか。万助小屋から笙ヶ岳にダイレクトに登るのも地抜川が深いので、きびしいのではと思われます。G.W.の頃には吹浦や鉾立から入って、笙ヶ岳から滑る人がいるようですが、万助小屋までには下りず、途中で登り返すようです。
管理人
2010/01/29 20:36
ありがとうございますm( )m  笙ケ岳登り返しやってみます・そんときは、ご報告いたします・
白神杜撰会
2010/02/05 21:43
昨シーズンは笙ヶ岳の雪庇が例年より小さかったので、ドロップし易かったようですが、大きな雪庇が形成されていた場合は、注意して下さい。
管理人
2010/02/08 20:19

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